市庁舎
大聖堂の西にあるマルクト広場は、破風のある切妻屋根の建物に囲まれていて、市庁舎もここにある。1500年に後期ゴシック様式で建造された。この市庁舎にある平和の間で、30年戦争の終りをつげる平和条約が「ドイツ神聖ローマ帝国の皇帝」と「プロテスタント諸侯およびスウェーデン王国」との間で、1648年に取り交わされた。スウェーデンはプロテスタント派で、当時は北の獅子といわれた大国であり、30年戦争最大の勝利者だった。そのスウェーデンが戦後の領土分割で大きく譲歩したことによって、平和条約は皇帝から諸侯に至るまで合意をえた。スウェーデンは女王クリスチナの執政下にあり、女王はスウェーデンの利益より「全キリスト教国の国民に平和をもたらす」という理想をつらぬいた。平和の間はプロテスタント派の会議場にふさわしく簡素である。
宝物展示室には、帝国ゴブレット(盃)と歴史都市オスナブリュックの17世紀の姿を再現した精巧なモデルがある。一見の価値がある。
シュタット・ヴァーゲ
市庁舎の北側に隣接している。かってギルド(職人組合)が、職人のつくった製品の品質が適格であるかどうかを管理したオフィスだった。今では婚姻登録所やその他の市の機能を司る部署が入っている。